約2か月でTOEICを600点にした話

f:id:mdreon11:20200621153017j:plainPhoto by freestocks on Unsplash

 

この記事は、主に時間が空いた高校生や大学生向けに書いた、TOEIC経験談です。

 

目的は様々でしょうが、TOEICの点数を上げなくてはいけない人は多いと思います。

昔、私が受けたTOEICの点数は360点です。そんな私でしたが、約2か月みっちり勉強して一般的な大学生が卒業までに必要とされることの多い、600点を取得することができました。(最後に受けたのは3年前ですが、その時の点数は700点後半程度です)

Youtubeの広告のような宣伝文句となりましたが、決して楽な勉強法ではないうえ、かなりTOEIC特化の勉強法となっています。ですので、TOEICの点数を上げる必要がある方向けの記事になっているかと思います。ですが、この時期の勉強によって、私自身今の下地があると思っていますので、ぜひ英語初学者も参考にしてみてください。

手っ取り早く点数を上げたい人は一番最後の一番重要な勉強法だけ見てください。

 

 

当時の英語能力(大学入学前浪人時)

私の英語能力は

・中学英語は多分分かる。
・高校英語は微妙に分かる。
・英語は聞き取れない。
・よっぽど基本的な単語以外は覚えてないかもしれない。
・発音できない。
・読めない。
・「pardon」を「ぱらどん」って読んだり、「friend」を「ふりえんど」って覚えてる

という散々たるものでした。

高校時代は英語は教科書を暗記すれば点数が取れ、リスニングもなかったのでほとんど勉強していませんでした。センター試験の点数は筆記は50%、リスニングは40%程度だったと記憶しています。

大学を推薦で決めた私は、将来英語を使った仕事に就きたいと思い、TOEICの点数を意識した勉強を始めました。

 

リーディング 文法編

リーディングを勉強するとき、はじめ文法と単語に重きを置きました。文法書として「Forest」と「一億人の英文法」、「日本人の英語」、「TOEIC文法特急」を用いて勉強しましたが、「一億人の英文法」と「日本人の英語」、「TOEIC文法特急」を使った勉強を私はオススメします。

「Forest」は大学受験用の網羅的な文法書で、TOEICはもちろん、今後英語を活用していきたい人にとっても遠回りになってしまいます。「一億人の英文法」は実践英語を意識した作りとなっており、ページ数は多いですが平易な(というよりはくだけた)日本語で書かれていることが特徴的です。

 

初学者の方であれば、これのCD付も別途購入して勉強すると早い段階からリスニング対策となり、よいかもしれません。(私は使用していません)

 

「日本人の英語」は前記事でも紹介していますが、文法書ではなく新書です。しかし、英語の冠詞や単数形・複数形の使い分けなど、ネイティブが日本人英語の添削から見つけた日本人が苦手な部分について説明してくれています。スラッと読めますので、文法は完璧だという人もぜひ一読してみてください。

 

TOEIC文法特急は私がTOEICの点数を上げる上で最もオススメする一冊です。TOEICは時間が足りなくなる試験ですので、一問一問を解く時間を短縮しなくてはなりません。TOEICの問題の中で文法に関する問題、Part5,6はコンスタントに時間を短縮できる範囲です。

私は文法特急1を最終的には20周近くしたと思います。使い方も簡単で、ひたすらに口に出しながら問題を解いていくだけです。風呂やトイレ、通勤通学中にさらっと1周終らせるように使えば、試験時は条件反射のように文法問題を解くことができます。問題によっては本当に1秒もかかりません。

実はTOEICの文法問題で必要となるのは文法特急だけだと思います。文法書は長文を読む下地になりますが、なかなか文法問題に結びつけることは難しいです。

 

リーディング 単語編

次は単語になります。単語は勉強すべきではないという人もいらっしゃいますが、比較的簡単に勉強した気になれますし、サイズも手ごろなので持ち運びも容易でオススメです。

私が用いていた単語帳は「シス単」「金のフレーズ」「DUO」の3冊になりますが、私がオススメするのは「金のフレーズ」「DUO」になります。

シス単は大学受験時に買っていたので流用していましたが、受験向きです。

 

金のフレーズはTOEIC向きの単語帳になります。全てビジネス英単語で、受験で習う英単語でもビジネスでは違った意味でつかわれることが多いことがわかります。私は周回は重ねませんでしたが、かなりコスパはいい単語帳です。

 

 

DUOは単語列挙型や金のフレーズのように一文以下で構成される単語帳ではなく、一文から二文で構成される文章とそれに含まれる単語の意味から構成されています。

一文を覚えることによって複数の英単語が覚えられます。可算不可算やどういった場面で使われる英単語かなども非常にわかりやすく、私もそれなりに周回を重ねました。単語列挙型のものよりはかなり勉強しやすくなっていますし、退屈さも比較的感じにくいものでした。

問題としてCDが別売りなのが瑕でしたが、それでも効果ある単語帳です。英文になっているため、リスニング対策としてもかなり効果的でした。

 

長文対策は後述します。

 

リスニング

リスニングは(恐らく多くの人と同様に)最も苦手な分野でした。

とにかく私は先人たちの知恵を借り、着目した勉強法は発音と音読でした。発音できない英文は聞き取ることができないという話を聞いたため、「英語耳」を用いて徹底的な発音の確認と、「音読パッケージ」による運動記憶の形成を始めました。当時の記録では英語耳こそ20周近くしたようでしたが、音読パッケージは1周のみです。この理由は後述します。

 

英語耳はかなりシンプルな発音本ですが、その分無駄なことも少なくかなりやりやすい教材でした。

seeとsheなど、日本人が意識して発音を区別しなくてはいけない部分を明確にすることによって、この後の音読による勉強は効果的なものになったと思います。

 

音読を30回以上繰り返す勉強法を紹介したテキストです。音読パッケージは非常にタフな勉強法で挫折しやすいです。私自身もこの本を始めましたが、1周が終わるかどうかのところで挫折した記憶があります。

しかし、音読パッケージは絶大な効果があるものですので、是非やりたいものです。ということで、今の私が皆さんにオススメするテキストは「英会話・ぜったい音読シリーズ」です。

 

  

入門編は中学1,2年レベル、標準編は中学3年レベル、挑戦編は高校1年レベルとなっています。リスニングがまったく自信がない方は入門編をすることをオススメします。標準編、挑戦編は無理に行わなくても大丈夫です。標準編レベルは大丈夫だという方は音読パッケージにチャレンジしてみましょう。

なぜ私が音読パッケージをオススメするのではなく、ぜったいシリーズの入門編をオススメするのかというと、音読パッケージのテキストは英文は長いし難しいという、初学者にとってはレベルがかなり高いです。タフな音読の上、教材も難しいとなるとすぐに挫折してしまいます。

一方、ぜったいシリーズは英文も一番最初は1セクション73語しかありませんし、基本的な単語のみです。セクションを進めるごとに徐々に難易度が上がっていきますが、音読パッケージよりずっと優しいです。

このぜったいシリーズを音読パッケージの勉強法を用いて行うことをオススメします。

mutuno.o.oo7.jp

 

ぜったい音読シリーズにも独自の勉強法がありますが、あまりタフではなく刺激も少なく感じました。音読パッケージはこのぜったい音読シリーズの編者である國弘正雄さんの只管朗読という方法を参考にしてステップアップさせたものですので、同じ思想の方が関わったテキストであるといえます。ですので、問題なく音読パッケージによる方法を使ってください。

テキスト構成がよいのかわかりませんが、1冊だけでも驚くほど効果がでているように感じられます。

 

また、ぜったい音読シリーズのCDにはリピーティングが存在しません。

自分で作ってもいいですが、私は語学学習支援アプリである「Repete」を120円で購入して使っています。先ほど「Repete Plus」の存在に気づき、更にお金を出して買いました。 

nackpan.net

 

 

120円の「Repete」もapp storeにありますので、気になる方は調べてみてください。

 

私が行った具体的な方法は、ほぼ音読パッケージに準拠しています。

1周目 30回

  1. ディクテーション(リピーティングの音声を聞きながら)
  2. 5回見ながらリピーティング(発音が怪しいところをメモる)
  3. 15回音読する。
  4. 5回見ずにリピーティング
  5. 5回見ずにシャドーイング

2周目 20回

  1. 3回見ながらリピーティング
  2. 10回音読する。
  3. 4回見ずにリピーティング
  4. 3回見ずにシャドーイング

3周目以降は15回、15回、10回、10回とやっていき、合計100回になるように調整します。それぞれの回数は自分なりに調整してみてください。

音読パッケージは刺激を入れるためにリピーティングなどが入っていますが、そもそも初めの只管朗読は音読のみでした。そのことを考えれば細かい回数の違いなど些細なことだと思います。

 

その他

瞬間英作文を並行して回していました。短い日本語文を2,3秒で英語に直していくというものです。スピーキング能力を高めるために行っていましたが、初学者にとっては文法力を高めるための教材になります。

例えば、「This children」を初めは何とも思っていませんでしたが、この教材をしていたら激しく違和感を覚えるようになりました。正しくは「These children」ですからね。

主語が単数、複数、三人称か、それに対する動詞はどうだったかなど、文法事項にのっとった文を意識するので、Part5の対策にもなります。

 

約2か月で600点にした一番重要な勉強方法

今まで書いてきたのは、一般的な英語力の下地をつけるために行っていることで、文法特急と金フレを除けばTOEICの点数を上げる効果は微々たるものです。(2か月程度では)

私がその2か月間で行っていて最も効果があったと思う勉強法はTOEIC模試問題集をひたすらやるということです。残念ながらTOEICにもテクニックだとか雰囲気のようなものが多数存在します。それを習得するには実際の問題をやるしかありません。

リスニングもリーディングも解き終わったらひたすら音読してください。私は公式問題集Vol.6にあるほぼすべての英文を50~100回音読しました。Part1の答えだろうが、Part5の短文だろうが、Part7の長文だろうが全てです。そうしていくと問題ごとの共通項だとか雰囲気だとかがつかめてきます。さらにうれしいことに英文を頭から読んで理解していく能力がついていきます。2時間やりきる集中力もついていきます。

 

リスニングであれば、音声を聞きながらなど、気分転換しながらできますが、リーディングの長文は唯々修行でした。

しかし、この作業によって長文対策は他にまったく行わずに済みました。

まとめ

時間がたっぷり1年あるのであれば、基本的なことから下地を整えて勉強することが良いです。しかし、私のように一度TOEIC重視で初めてから自分に足りないものを見極めていくことも、また1つの手かもしれません。

実際に600点を取った後、過去問を使った勉強により、さらに3か月で700点後半まで行きました。しかし、海外の学生と話す機会などを通して自身の力不足を感じたために、上記勉強法の内、TOEIC関連のものを全て除いた勉強をはじめました。ですので、TOEICの点数を取らなくてはいけない皆さんも一緒に頑張っていきましょう。

 

シュリーマンも音読推奨してます。